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地域産業資源紹介


新島のコーガ石

コーガ石(抗火石(こうかせき))

■指定されている場所: 新島村

コーガ石(せき)とは、新島の向山から産する黒雲母流紋(くろうんもりゅうもんがん)です。多孔質の軽石であり、鋸や斧で容易に切断できます。軽量性・耐火性・断熱性・耐酸性から多くの用途に使用されてきました。コーガ石は、イタリアのリパリ島とこの新島でのみ産出される、世界的に見て珍しい石です。



コーガ石の名称の移り変わり


  水に浮くコーガ石

コーガ石は、比重が0.8 ~ 1.8 程であり、軽いものは水に浮かびます。そのため、江戸時代には島の人々からは単に「軽石」、もしくは「浮石(かぶいし)」と呼んでいました。江戸時代末期には「剛化石」と呼ばれるようになり、大正時代に島外に売られるようになると、その耐火性・耐熱性から「抗火石(こうかせき)」という商品名で販売されました。第2 次世界大戦後には、「コーガ石」と呼ばれるようになります。


コーガ石の採掘


海から見た新島。海食崖にはコーガ石の白い岩肌が見られます。

新島は東京の南約150㎞に位置する、富士火山帯の島です。島の北部の玄武岩の層をのぞけば、ほとんどが黒雲母流紋岩、つまり白っぽいコーガ石でできた島です。


向山のコーガ石採石場跡

黒っぽい玄武岩でできた大島、三宅島とは距離が近いとはいえ、地層は全く異なります。新海から見た新島。海食崖にはコーガ石の白い岩肌が見られます。島のコーガ石埋蔵量は、約10 億t もありますが、特に良い品質のコーガ石は、島の南にある「向山(むかいやま)」から採掘されました。


コーガ石の用途


昔ながらの新島のコーガ石の建物(新島村博物館)新島ではコーガ石の倉庫が現在もよく見られます。

新島では、コーガ石を製材したものは、建築の分野で広く用いられ、内装材や外装材、断熱材、タイル風呂の保温素材など、用途は多岐にわたります。さらには、原石のままで造園用に、また彫刻用にも用いられています。砕石したものは、外装吹付材や左官仕上材の原料として、また軽量ブロックや人工コーガ石の骨材として使用されています。加えて、農業に利用される砂状のコーガ石は「コーガ砂」と呼ばれ、通気性・保水性にすぐれていて盆栽や土壌改良に向いています。窯業(ようぎょう)の原料として用いられるコーガ石の砕石は「新島長石」と呼ばれており、陶磁器やタイル、ニューセラミック、また色ガラスの原料としても活用されています。新島のガラスアートセンターでは、新島長石を使用したガラスでの制作体験をすることも可能です(要予約)。また、隣接するガラスアートミュージアムでは、新島のガラスアート作品の他に、世界のガラスアーティストによる作品も展示されています。


コーガ石とモヤイ像


渋谷のモヤイ像

1977(昭和52)年、新島が東京移管100 年を迎えたことを祝して、大後友市氏によって新島産コーガ石を用いて制作されたモヤイ像が渋谷区へ寄贈されました。このモヤイ像が、渋谷駅の待ち合わせ場所として有名になっています。実は、新島には島内の至るところに、数多くの彫刻家によるモヤイ像が野外展示されており、新島のシンボルとなっています。ちなみに、新島の方言で「モヤイ」とは「助け合う、協力しあう」という意味があります。


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