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 地域資源紹介

TOYODA BEER

TOYODA BEER

■指定されている場所: 日野市

TOYODA BEER は、1886(明治19)年に作られた、多摩地域最古のビールです。近年の調査になって当時のラベルやコルク栓等が発見されたことがきっかけとなり、TOYODA BEER は復刻を成し遂げました。

日本のビールの歴史

ビールが広く日本人に飲まれるようになるのは、明治時代になってからです。日本で最初のビール醸造所は、1869(明治2)年、横浜・山手の外国人居留地に開業した「ジャパン・ヨコハマ・ブルワリー」でした。1872(明治5)年には大阪で、渋谷庄三郎氏による日本人の経営による初のビール会社「渋谷(しぶたに)ビール」が設立。1876(明治9)年には、札幌に官営の「開拓使麦酒醸造所」が開業しました。



TOYODA BEER

TOYODA BEER のはじまり

豊田村(現、日野市豊田)の名主を務めた山口家の山口平太夫氏が、日本のビール醸造が始まって間もな1886(明治19)年に、近代産業としてビール醸造に着手したのが「山口麦酒」でした。これが TOYODABEER の始まりです。TOYODA BEER の醸造は、少なくとも1894(明治27)年までは続けられていましたが、やがて製造は途絶え、その後人々の記憶から忘れられていました。



TOYODA BEER の復活

TOYODA BEER
発見されたビール貯蔵所の写真乾板。撮影時 (大正時代)は、蔵として利用されていました

2013(平成25)年、土地区画整理事業に伴い実施された埋蔵文化財調査で、山口家の敷地の発掘および蔵の調査が実施され、煉瓦造ビール貯蔵所の跡や当時のビールラベル、ビールに使用されていたワイン瓶の破片、そしてビール貯蔵所を写した写真乾板が発見されました。この発見をきっかけとして、地域の活性化や日野市の認知度向上のため、TOYODA BEER の復刻を目指した産学官金連携プロジェクト「TOYODA BEER プロジェクト」が開始します。明治時代の新聞広告に「独逸醸造法」という記載があることから、主にドイツの醸造所で行われていたラガー製法が採用され、低温で約1 ヶ月をかけて醸造しています。2015(平成27)年、麦芽の香味と、爽やかなホップの苦味のバランスがとれた復刻TOYODA BEER が完成しました。


また、100% 日野産の大麦を用いた『PREMIUM TOYODA BEER』は、瓶内熟成タイプのため、長期熟成が可能。発酵が進むと香味の複雑性が増し、熟した果実のような味わいとなります。また、明治時代のシャンパンボトルにコルク栓というスタイルをPREMIUMTOYODA BEER では復刻しました。

TOYODA BEER

ビール造りを担当したのは、1863(文久3)年創業の老舗・石川酒造です。石川家と山口家は、江戸時代から日本酒を醸造しており、また縁戚関係にもありました。当時ビール造りのノウハウが石川酒造に伝えられたこともあり、復刻は石川酒造の協力のもと、実現することができました。



世界に評価されるTOYODA BEERTOYODA BEER

TOYODA BEERは、世界の5 大ビール審査会の1 つである「インターナショナルビアカップ2018」の「スタイル Vienna-Style Lager」の「瓶(ボトル)部門」で「金賞」を受賞しました。またダークラガーのカテゴリーチャンピオンも受賞しました。さらに、「ワールド・ビア・アワード2018」では、ラガー部門ヴィエナアンバースタイルで「ワールドベストスタイル」を受賞しています。

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