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地域産業資源紹介


たかベ

■指定されている場所:大島町、新島村、神津島村

たかべは、郷土の大漁節の中で「三月、四月はたかべ」と唄われているように、伊豆諸島を代表する白身魚です。本州の房総半島以南から九州の太平洋側の沿岸の岩礁域に生息する体長約20cmほどの海水魚ですが、東京都内のスーパーなどではあまり見かけることはありません。たかべは、市場では一般大衆魚というより、やや高級魚として扱われています。
唄の中では三月とありますが、たかべは春から夏にかけて脂がのっていき、現在では8月が漁獲の最盛期で旬とされています。たかべは、伊豆諸島の夏の風物詩の一つです。
背の金属的な青緑色と黄色の一本しまのストライプが美しい魚で、英語ではYellowstriped Butterfish(イエローストライプト バターフィッシュ)といいます。バターフィッシュという名は、脂の乗った身をよく表現しています。たかべに似た魚に「ウメイロ」がありますが、こちらは、背の黄色い部分がストライプというより、背びれにかけて幅広くなっています。
比較的水深の浅い磯を大きな群れとなって泳ぐさまは、実に壮観です。紀伊半島や伊豆諸島では、刺網や定置網で漁獲されています。神津島では、6〜9月頃にかけて、漁師たちが数十人の集団で潜水し、網を張りめぐらしてたかべの群れを追い込む「建切網(たてきりあみ)」という伝統的な潜水追い込み漁を行います。夏の時期には、磯から釣りをすることもできます。

たかべの食べ方のおすすめは、塩焼きと言われています。夏のたかべには上品な脂がのり、焼き魚からは脂がしたたり落ちて香ばしい香りが鼻をくすぐります。もっとも、塩焼きだけでなく、鮮度が良ければ刺身にしても上品でクセのない味わいです。他に煮魚や干物や汁物、それにムニエルにしてもおいしい魚です。

産卵期は伊豆諸島では秋ごろで、翌年の春には稚魚が大群となって潮だまりなどに入ってくるのが見られます。主食は動物性のプランクトンで、成長はやや遅く、生後1年で体長10cmほどになり、30cmを越すには7年くらいはかかります。

伊豆諸島では、「たかべの背越し」という調理法が好まれています。小ぶりのたかべの鱗と背びれ、腹びれ、内臓を取り除きます。それから一気に包丁を入れ、まるのまま、中骨ごと薄切りにします。


これを醤油や酢醤油で食べます。小ぶりのたかべならば、骨も気になりません。これは漁師めしとしても知られています。
たかべには、他の青魚と同様にDHAやEPAなど不飽和脂肪酸が多く含まれ、動脈硬化の予防や、コレステロールの低下に効果があるとされています。

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